『野分(のわき)』の季節

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『野分(のわき)』の季節

おはよーございます🌼 休日だというのに6時40分には ぱちりと目覚めました。 体内時計は律義なものですね~ ブラインドの下りた窓から 遠い風の音、 シトシト雨音も聞こえています。 水を飲んで、また布団に戻りました。 まだポンちゃんはよく寝てますから。 布団から出ると 秋の空気がひんやりしてるので 暖かい布団に戻ってしまいました 変温動物のふじのんは 急激な気温変化がとても苦手です。 布団に戻ったけど 目は冴えてます。 風がまた、ごうっと吹きました。 この季節の風が強い天気を 昔は「野分(のわき)」と呼んだらしい。 「熟ホス☆タロー」でもそうなんだけど ふじのん、ラブシーンを書く時 風が強かったり、雨が降ってたりの シチュエーションが好き。 きっと「源氏物語」の 「野分」の帖のせいなんです。 「野分」のヒロインは 光源氏のずっと年上の恋人 「六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)」 美しくて神秘的なこの女(ヒト)に 10代だった光は夢中になって追いかけるが 月日が経ち、いろんな他の恋人もできて 彼女とは疎遠になる。 六条は、ずっと年上である負い目と 美しく生まれついた女特有のプライドで 光に対する情熱を隠して 悶々と苦しむうち、 とうとう 霊が体から離脱し 光の若い正妻を祟り殺す、という 恐ろしいことをしでかしてしまう… もちろん無意識で… そして、その正体も光に知れてしまう。 醜い自分の本性を知りつつ 自分ではどうしようもできない六条は 煩悶の末、娘の転勤に伴って 光のいる京都から遠く旅立つ決意をする。 それを知った光源氏は 自分の、愛される側の驕慢さと残酷が 彼女を追いつめたことを悔い 急に彼女と別れがたくなり しばらく行くことも無かった六条の屋敷に 秋の夜、お供も連れずに忍んでゆく。 その夜は、「野分」が吹いている。 六条の屋敷は、 賑やかな都から少し外れた静かなところにあって 屋敷の周りは 寂しげなススキの原が広がっていく。 月だけが照らす枯野。 腰まで伸びた枯れ草を 野分が生き物のようになびかせてる中を 月だけを頼りに 光源氏は、装束が汚れるのもかまわず 夢中で歩いてゆく。 もう、とっくに終わった恋にすがるように。 僕から離れないでください それだけを告げに。 このとき ふじのんの頭の中で ラルクアンシェルの「HONEY」 ♪きゃっわいたあ~風をからめて~ あなたを~連れてゆくのさ~♪ が流れてるんである。 (そして光源氏の顔が若いHYDEになってる笑) この「野分」の帖に ラブシーンは無い。 直に抱きしめることを求める光に 暫くあっていない間に老い衰え 容貌の変わった六条は、 かたくなに光の接触を拒み切る。 若い奇麗な自分を 光に愛された自分だけを 覚えておいてほしくて と、妄想の世界に遊んでる間に ポンちゃんが起きてきました。 お腹空いたな ポンちゃんの独り言で ふじのん、現実に戻りました。 緑茶にするかコーヒーを落とすか どっちがイイかな、と考えながら ヤカンのお湯が沸くのを ガス台の前で待っています。 バナナトースト食べる? うん💗 と言うことで 連休最後の朝は お天気は悪いけど平和に始まりました。 dc75aa3e-a34a-455d-b19f-5f60457c36cd
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