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「怨念に囚われた彼女を救いたい。協力してくれる?」 「分かったわ……貴方がそう望むのなら……」 「私も協力するよ!」 「二人ともありがとう。この家でもう悲しい悲劇は起こさせない。優しいお婆さんの思い出を守るために」 拳を握り決意を固める大林。 二人も頷いた。 そうして三人は布団に手を合わせると、酒瓶の溢れた部屋を後にする。 その足で向かうのは二階に繋がる階段であった。 「ここから先は気を引き締めて行くわよ。二階は怨念が渦巻いているわ」 「女の子の念に引き寄せられて、霊の溜まり場になってるんだ。まだ、女の子に意志があるうちに天へと送ってあげないと」 灰塚を先頭に階段をゆっくりと登っていく。 二階へと到着すると廊下の先に部屋が見えた。 三人はもう一度、自身の持ち物を確認すると意を決して扉を開くのだった。
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