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ゆりえは雪子おばさんを見て首を傾げている。すぐにまた雪子さんはデザートを運んできて、
「米粉のミルクレープです」
と言って男たちの前に器を置いて行った。聖香ちゃんが雪子おばさんを見上げて、
「あ。それ、多分お義母さんだわ」
と言いながらゆりえを見ると、ゆりえは「えっ」と驚いて雪子おばさんを見上げた。雪子おばさんはゆりえを見てニッコリ微笑むと、
「あなたは…初めまして、ですよね?坂井雪子といいます。息子がね、こちらの聖香ちゃんと結婚して…」
と自己紹介を始めるが、ゆりえはスプーンを握りしめて瞳を輝かせた。
「フライパンは料理以外に使うものじゃないって思いますか?!」
ゆりえって、意外に些細なこと、覚えてるんだよなぁ。俺はフォークを持ってクスクス笑ってしまった。
「え?フライパン?フライパンは料理するための道具でしょ?他に何に使うの??」
「お義母さん、お義父さんと喧嘩する時たまに使ってるけど」
聖香ちゃんはボソッと呟いてパンナコッタをスプーンで掬い、一口食べた。雪子おばさんは頬を赤く染めて、
「や、やだわ。こんなところで暴露しないで〜。あれはね?素振りよ!素、振、り!」
「…筋トレ?!」
ゆりえもまた目を丸く見開いて言うと、そこに外から小走りで大地がやって来た。
「遅れてごめん!!」
「大地っ!救世主〜!!」
雪子おばさんは大地の腕にしがみつくと、大地は「え?え?」と言って少し困惑顔。
「な、なんだよ?なんかあったのか?聖香」
「ううん。ちょっと暴露を」
「暴露?!」
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