衝撃の出会い

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癒やされたいという当初の設定と初心(うぶ)な感じのリアクションに、『俺が全部してあげたい』みたいな気持ちになっていた。普段ならご奉仕されることに否やはないんだけど…… シンのバスローブも脱がせればお互い下着一枚になると思っていた俺は、脱がせたところで思わずぎょっと目を丸くした。 眼下には捕食されるのを待つように震える、()()()()()()の姿。 たかが下着一枚…………されど。 「くそっ」 俺の吐き捨てた言葉に、恥じらって両手で顔を隠していたシンは指の隙間から挙動を伺っている。 箍がひとつ外れた気がした。この人に、どうしてここまで煽られるのかわからない。 シンの両手を左手でまとめて頭上で固定して、激しくキスを仕掛けた。 最初のような優しいものじゃない。強引に舌を絡め取り、苦しい声が喉から漏れるくらいに吸い上げた。 右手で昂ぶりを掴めば、ピクッと反応を返す。先端はもう濡れていた。 先走りを塗り拡げるように容赦なく上下に扱くと、すぐにペニスは張りつめてくる。 「んーーー!」 いやいやと首を振るシンをキスから解放し様子を見た。 瞳は生理的な涙で潤み、腫れて赤くなった唇は唾液にテラテラと濡れている。この状態を俺が作ったのかと思うと……たまらない。 「あっ、だめ!すぐイッちゃう……」 「…………」 俺は無言で手を止め、身体を下げた。 目の前には使い込んでなさそうな、可愛くも熱を溜めたペニスがある。 シンの制止の声を無視してそれを口に含むと、ぬるっと限界まで飲み込んだ。少し苦くてしょっぱい、カウパーの味までが俺の興奮材料になる。 シンと目を合わせながら、口をすぼめ全体を数回扱いたところで……あっけなくシンは達してしまった。 「あぁ!!ちょっと、んっ。口離して!」 ビクビクと白濁を吐き出すペニスから最後の一滴まで吸い出した。顔を真っ赤にして怒ったようなシンが「信じられない……」とぼやきつつティッシュを差し出す。 俺は素直に受け取って、ティッシュを捨てながらパウチのローションを手に取った。 「お前がエロいのが悪い」 「えぇっ?」 腰の下に枕を入れると、力を無くした陰茎とその下の窄まりがよく見える。シンはまた恥ずかしがっているのか、頭上から「ぅわぁ……」と小さく聞こえた。 陰嚢の下から会陰へフニフニと指を這わせると、少し赤くなった蕾は、なにかを待っているかのようにヒクッとうごめいた。 (まさか……最近誰かと寝たばっかりか?定期的に誰かと発散してんのか?) そう考えた瞬間、そんな資格がないにも関わらずモヤっと胸の内が翳る。 「なぁ……」 「あのっ、……すぐ挿れていいから。慣らしてきた」 被せるように言われたその発言に、俺のモヤモヤは立派な積乱雲へと成長した。 「さっさと終わらせろってことか?」 「ちがっ。その……準備は面倒かなって、思って……」 ピカッ!胸に雷が落ちる。誰かに言われたことがあんのか? 俺の表情から怒りを読み取ったのか、シンの声はだんだん小さくなった。 ヤリモクで出会ったゲイの間ではたまにあることだ。俺は慣らす段階で相手の変化をじっくり見るのが好きだが、相手が準備万端だったからといって不満に思ったことはない。 なのに、なぜか―――― どうにかして余裕ぶったシンを翻弄したくて、俺は後孔に顔を近づけ、ぺろっと舐めた。石鹸の匂いがする。 「ひぁん!え?ちょ、まって……あんっ」 窄まりの皺ひとつひとつを伸ばすように舌を這わせると、腰がピクピクと跳ねる。 そこまでやったことはなかったが、興が乗って舌先をぐっと蕾に差し込んだ。慣らしたというだけあって柔らかい。 俺は奥まで進むことはせずに、唾液を縁に塗り込めるように動かした。わざとぴちゃぴちゃ音を鳴らす。 その動きが気持ちいいのか、時おりぎゅっと力が入って舌先が締めつけられた。「くぅん……」って、声が可愛いなおい。 この先はローションだな、と顔を上げると、シンは蕩けた顔で今にも零れそうな涙を目に浮かべて俺を見ていた。 「気持ちよかった?」 「…………」 気持ちいいけど恥ずかしい、ってところか。その反応に満足して、ペットボトルから水を飲む。 ローションを右手の指に纏わせ、孔に侵入させる。つぷ……と容易に滑り込んだ指で、イイところを探すように腔内をくまなく刺激した。準備はできていると自己申告があったものの、まだきつい気がする。 俺は二本に揃えた指を挿入しなおし、ぐりぐり広げる動きを繰り返した。 「あっ」 お腹側、ちょうどこの辺かなというところを指先が掠めたとき、シンが小さく喘いだ。……見つけた。 小刻みに同じ場所をタップすると小さくなっていた陰茎が力を取り戻しはじめる。ここぞと左手で掴み形をなぞると、グンと伸び上がった。 「りょう、もういいから……むぅ、!」 もういい、という声を飲み込むように唇を重ねた。両手が塞がっているから顔を押し付けるような体勢になってしまうが構わない。 重なり合った上半身がお互いの汗でペタ、とくっついた。
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