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常世で
「久しぶり、また君と話ができてうれしいよ。」
「僕もまた会えて嬉しいよ、でも、また会えると思ってたよ。美夜」
「・・急に下の名前で呼ばれるのはなんか、照れるよ。君が私の事下の名前で呼んだことなかったから」
「ごめんね、急になれないことして。嫌だったかな。」
「もちろん嫌じゃないよ、少し驚いただけ。あと謝らなきゃいけないのは私の方だよ。」
「どうして?」
「いや、君に嫌なものを見せちゃったからさ。車にはねられた後の私は見てられなかったでしょ。トラウマになってたらどうしようってそれだけが心残りだったんだ。」
「確かに、あの時の事は雨の日になるといつも思い出してたよ、でも忘れたいとは思ったことないかな。」
「なんだそれ・・・でも、ありあがとう私を忘れないでいてくれて。あとちゃんと約束守ってくれて。」
「もっと他にやり方はあったのかもしれないけどね。でも僕も彼女は強く生きてくれると思う、そして、人の痛みの分かる素敵な人になると思う。」
「そうだね、私もそう思うよだから彼女がどんな風に生きたか聞けるようにここで待っていよう。」
「ねえ、美夜、僕が生きているうちに言えなかったこと言ってもいいかな。」
「聞かせてほしい。」
「僕は君のことが大好きだ。」
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