14人が本棚に入れています
本棚に追加
10
‐‐‐‐
映里。
きみがいつも、何をしていたか知ってる?
美結も、同じようなものだけどね。
だってあの時裏山の公園に私を連れてきたのは、美結だったもの。
ふふふ。
楽しみ。
「ちょっとトイレ行ってくるねー」
映里が席を立った。
「じゃあ私もー」
どうやら、美結も一緒に行くらしい。
やったぁ。最高じゃない。
「明依はここにいてね」
「うん。大丈夫、分かってるって」
最後の笑みを満面に張り付けて、高い声を発した。
良かった、まだメロンソーダには口をつけていない。
2人がトイレの中に入ったのを確認して、鞄の中に入っていた瓶を開ける。
そして、すぐさま映里のメロンソーダに瓶の中の液体を流し込む。
ボトボトボト。
奇怪な音を立てながら調和していくその緑色を見て、どうしようもない胸の昂ぶりを感じた。
これで、報いることができる。
花緑青で、私を救ってくれたあの人に。
最初のコメントを投稿しよう!