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第十六話『ファミレス』
(素敵だったなあ〜〜〜っかっこいい姿、あんなに見れて最高だった)
部活が終わり、片付けや終礼があるからと斉藤に言われ元音の見学は終了していた。あわよくば久土和と帰れないかという期待もあったのだが、今日は遠慮することにしていた。
待つのは全く億劫でも何でもないのだが、彼がもし部活の仲間達と帰ろうとしていた場合、久土和に迷惑をかけてしまうからだ。
(今度は事前に帰れないか確認しておこう)
そう思い駅に進む。歩きながら元音はホクホクとした面持ちで足を進めていた。
(久土和くんの道着姿、やっぱり何度見てもカッコよかったなあ〜)
柔道に励む彼の姿を飽きる事なく思い返しては口元を緩ませる。
元音は久土和への思いを脳内一杯に積もらせると、満足した様子で電車に乗り込んでいた。
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