第二十二話『あーんを目論む』

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「なんか照れ臭くてよ」 (えっ!!?)  久土和(くどわ)の口から照れくさいという単語が出た事、そして照れているのかという元音(もとね)の妄想が見事的中していた事、そして何より……馬鹿正直にそれを口に出す久土和の姿に、元音は顔が真っ赤になる。これは反則級の萌えだ。 「これ食ってもいいのか?」  久土和は申し訳なさそうに元音に照れ臭かったと告白をしてから、次にこのような言葉を発してくる。  それに対し元音は間を置く事なくすぐに頷くと「もちろんだよっ食べて!」と声を返した。  そうすると、彼は嬉しそうに笑いながらありがとな! とお礼を述べて、幸せそうにクロワッサンを口に入れるのだった。  それから久土和はあっという間に大量のパンを腹の中に入れ込み、楽しそうに友人らと談笑を交わしていた。  元音も満足気に自身の食事を続けていると、美苗(しえ)可菜良(かなら)に話しかけられ、そのまま女子同士で会話を始めるのであった。 第二十二話『あーんを目論む』終               next→第二十三話
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