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「ありがてえどころじゃねえんだがいいのか!? いや、元音ちゃんの負担が増えるだろうから、毎日は気が乗らねえな」
すると勝旺は嬉しそうな顔を見せながらも、少し遠慮しているのかそんな言葉を口に出す。元音は勝旺の肩にそっと手を触れながら言葉を返した。
「全然負担じゃないよっ! むしろ勝旺くんのためにお弁当作れるなんてすっごく幸せっ!! 勝旺くんが喜んでくれるなら作らせてほしいなっ! 勝旺くんが大好きだから!」
「元音ちゃん、ありがとな! じゃあお願いするわ! けどよ、休みたい時は言ってくれよ」
元音の熱意のこもった説得を直に聞いた勝旺は、曇りのない笑顔をこちらに見せて元音の提案を受け入れてくれる。
そうして優しい言葉まで出してくれるのだから、本当に最高の王子様だ。
「うんっ! 無理はしないから大丈夫っえへへ、明日から楽しみが増えちゃったっ!」
「俺も毎日楽しみが増えるぜ! 好きだ、元音ちゃん」
「勝旺くん……えへ、ここ、きす」
元音はそう言って自身の頬をちょんちょんと指差してみる。すると勝旺がそこに優しいキスを落とし、元音の目は完全にハートになっていた。
「えへへ、大好きっ」
そう言って元音も勝旺の頬にキスをする。キスを終えると勝旺も顔を赤くさせながら笑顔でこちらを見つめ返し、甘い空間の昼休みはいつもあっという間に終わるのだ。
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