第十三話『部外者からの忠告』

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第十三話『部外者からの忠告』

(今日も幸せ〜〜〜)  久土和(くどわ)に恋をしてから一ヶ月程が経過していた。  元音(もとね)は彼を好きになってから大袈裟ではなく、本当に毎日が楽しい。久土和と接していない時でも彼の事を考えられる為楽しくない日がなかった。  昼休みの時間、美苗(しえ)可菜良(かなら)より先に昼食を食べ終えた元音は我慢していたトイレに駆け寄り、トイレから出ると軽い足取りで廊下を歩く。久土和と今日も他愛のない会話ができていた元音は彼との会話を思い出しながら教室へ向かっていた。 「鉄平(てつひら)」  すると聞き馴染みのない声が元音の名を呼ぶ。視線を向けるとそこには金堂(こんどう)が立っていた。金堂は久土和とよく話している彼の友人の一人である。 「何?」  元音は金堂に視線を向けながら口を開く。そうすると、彼はこんな事を言い出してきた。 「お前さ、いい加減クドに付きまとうの止めろよ。流石に迷惑だろ」
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