第十三話『部外者からの忠告』

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「毎日毎日クドに話し掛けて、レインも毎日送ってるんだろ? しかもお前、あいつの好みとか聞いたらしいじゃん。写メも雨宮(あめみや)岩根(いわね)に撮らせて保存してるんだろ? 俺がはっきり言ってやるけど、正直キモいんだって。ストーカーになってんぞ。痛いことしねえでクドの事は諦めろよ」  振られた相手に毎日話しかけ、振られた相手に毎日必ずレインを送る。彼への即レスはいつもの習慣だ。そして振られた相手の好みをその本人に尋ねる。その上振られた相手の写真を、彼の友人にお金を使って撮らせ、保存して毎日拝んでいる。  確かに側から見たら異常かもしれない。元音(もとね)にもそれは分かっているし、久土和(くどわ)に重い女だと思われたらたまらないと悩んだ事もあった。しかしだ。 「金堂(こんどう)に言う権利ないでしょ。痛いとかキモいとかそれは久土和くんの言葉なの? 違うでしょ、勝手に金堂が言ってるだけじゃん」  そう、異常だとおかしいと感じてもそれは久土和本人でない金堂に言われたくはなかった。  彼には本当に関係のない話で、久土和が金堂に頼んだと言うのならともかく、金堂の独断で勝手にこのような文句を言われるのはあまりにも可笑しいだろう。 「権利? あるよ。クドのとこにお前が来るから目障りなんだよ」 「何それ」
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