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蘇る記憶
冷んやりとした床の感触にうっすらと目を開けると、薄暗く殺風景な場所に俺は倒れている様だった。
何となく光の射す方に視線をを移せば、見知らぬ男がこっちを見てクスクスと笑っている。
俺は思わず体を起こそうとしたが、手首が何かに引っかかって起き上がれないし、怖くて怖くて声も出せない。
男はじわりじわりと俺近づいてきて俺の上に跨ると、被っていたキャップをゆっくりと外した。
「久しぶりだね、探したよ」
あの時、俺を綺麗だって言ったお店に来た人…？
じゃ…ない…っ！？
久しぶり…？
いや、こんなやつ…知らない…っ！
「お前が邪魔しなけりゃさぁ…あの子俺のもんだったのにさ？お前のせいで5年だぞ？恨んだよ、心底。でもさぁ…？生きてるって聞いて安心したよ…ふふっ」
「ご、5…年…？」
「忘れたとか言わせねぇよ？俺は忘れられなかったよ。お前のその脅えた顔、それがたまんなかったんだよ。腰、痛かった？でもお前が悪いんだよ？ずっと…会いたかった」
思い出した…っ、あの時…俺、こいつに刺されたんだ…
気持ち悪い顔が…手が…俺に近付いてきて、目の前が歪み息ができない…
怖い、怖い怖い…
佑人…っ助けて…っ
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