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親切心
バイトが終わり携帯を確認すると、佑人から少し遅くなると連絡が入っていた。
店から出るなとメッセージが入ってたから、大人しく店の隅っこで佑人を待ってると、スーツを来た男の人に声をかけられた。
「すいません…ちょっと道を尋ねたいんですけど…」
「あ、えっと…」
「ここなんですけど…」
ここからさほど遠くもない場所だけど、少し入り組んだ所で、首を傾げるその人が一緒に来ては貰えないだろうかと頼み込んできたから、少し不審に思ったものの誠実そうなその見た目に警戒心を解いてしまった。
少しの距離だし送ったらすぐ戻ってくればいいだろうと思い、お店から離れて入り組んだ路地のところまで連れて行き、その人にお礼を言われほっと胸を撫で下ろし戻ろうとしたその時。
「んぅ"っ…」
後ろから誰かに口を押さえつけられ、薬品の匂いで頭がふわふわしてくると、俺はそのまま意識を失った。
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