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雪月を取り戻せ!
怒りが抑えられなくなった俺は、挙動不審のサラリーマンを店から引っ張り出して、雪月を連れて行った場所まで案内させた。
薄暗い路地のところで立ち止まると、ここだと行って逃げようとしたからとっ捕まえて壁に押付けた。
「おい待てよっ、他に知ってることあったら吐け…」
「ぅっ…そこの…っ、雑居ビルに…っ」
「連れてかれたんだな?」
「はいっ…」
「お前…それ黙って見てたの?」
「誰にも…っ、言うなって…脅されて…」
あーだめだ…ムカつく…1発殴りてぇ…
こいつ本当に何も知らなかったのか?
それとも仲間か?
まぁいい…こいつのことは後で調べるとして、とにかく雪月だ。
取り急ぎビビって震える男の胸ポケットから名刺を見つけ一枚拝借すると、必死で取り返そうと抵抗してくるから腕と首を掴み壁に押付けた。
「ちょっ…困りまっ、んぅ"…っ」
「雪月になんかあったらお前も同罪だからな…」
「くっ…」
「お前…たぶん生きて帰れねぇよ?」
涙目で震える男から手を離すと、俺は急いで雑居ビルの中に入った。
薄暗て中の様子が全然見えねぇ…
相手が一人なら俺だけでも何とかいけるとして、もし複数だったら―――
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