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佐藤雪月の調査書
佑人が帰ったすぐ後のこと、頼んでいた調査のファイルが俺の元に届き、中身を確認していく。
その中には数枚の写真もあった。
「佐藤雪月、25歳。歳は俺らと一緒かぁ…高校も割と近くだな?その後の経歴は特になし、か…」
そして細かい情報と一緒に写真を見比べれば、高校の時の雰囲気と今の印象は大分かけ離れていて、割と目立ってそうだし結構モテてたみたいだ。
しかも佑人が好きそうな感じでもある…
卒業後、暫くはバイトしながら遊んでたって感じか、俺らとさほど変わんねぇな。
それからの引きこもり…?
一体何があったんだろう。
てか佐藤雪月…どっかで聞いたことある名前なんだよなぁ…
「大和さんっ、それ、その資料なんだけど…」
「ん?あぁ、これ?」
「うんっ、引きこもる前なんだけど…どうやら彼さ、事件に巻き込まれた事があるみたい」
「事件?どんな?」
「傷害事件だったかな…?何かストーカーが絡んでたみたいで…」
ストーカーに傷害事件…
まてよ、それって。
「マキ、それいつの?」
「あ、えっと…ちょっと待って、確か…5年前…だったかな」
5年前…!?…思い出した!
俺は自分の関わった資料を探しに、急いで部屋を出た。
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