No.1

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No.1

 俺は今、行く宛もなく歩いていた。  家にも学校にも居たくなかったから。  そもそもさっき親と喧嘩したし。 颯「あっ...」  足がもつれ、バランスを崩し、道路に出てしまう。  その時...  パァーッ 颯「えっ...?」  ドンッ  鈍い音とともに俺は何かにぶつかった。 モブ「誰か轢かれた!」 モブ「早く救急車を呼べ!」  あぁ...。俺は轢かれたんだ。  赤黒い液体が視界に映る。...死ねるかな。 颯「死ねるといいな...」  その一言とともに意識を手放した。  目を覚ますと白い天井だった。...病院か。 颯「よいっ...い゙!?」  体を起こそうとすると体中が痛かった。  多分、これは骨折してる。  ...いや、確実に。  これじゃしばらく"活動"できないな...。  待って? 今ここにいるってことは... 颯「"死ねなかった..."」  あーあ。せっかく死ねると思ったのにな...。  でも活動も大事だし...。 颯「死にたかったなぁ...」 龍「あ、目ェ覚めたんだ! よかったー!」 颯「!?」
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