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No.2
龍「あ、目ェ覚めたんだ! よかったー!」
颯「!?」
びっくりした。
なんか扉んとこに人がおんなぁ...。
颯「...誰」
龍「ん? 僕? 僕はりょう! 龍って書いて"りょう"って読むんだよ。君は?」
龍でりょう...。独特やな。...俺もか。
颯「いぶき。颯で"いぶき"」
龍「いぶき、か。よろしくね!」
颯「...ん。なぁ、ナースコール押してもらっていい? 腕痛くて押せない」
龍「いいよ〜。...もしもしー。ん?龍だよー」
ナース『あぁ、龍くんね。どうしたの?』
龍「今804号室にいるんだけどねー、颯が目ェ覚ましたよ」
急な呼び捨て...。
ナース『え!? ほんと!? 今行くね! プチッ』
龍「あえ? 切られちゃったぁ」
颯「なんでそんな看護師さんと仲いいの?」
龍「ん〜と、僕が何年もここにいるからだね。みんな知り合いだよ(笑)」
何年も、か。
年単位でここにいるってことは相当重いんだろうなぁ...。
てか、笑ってる時寂しそうやな...。
颯「そうか、ありがとう」
ガラッ
ナース「颯さん、おはよう。大丈夫?」
颯「はい。大丈夫です」
ナース「よかった。3週間後ぐらいにリハビリ始まるから、覚えておいてね」
颯「わかりました」
ナース「いえいえ。じゃあなるべく安静にね」
颯「はい」
安静にって言われても...。そもそも痛くて動けないし...。
龍「...ねぇ、なんで颯は病院に来たの?」
颯「なんか事故った」
...我ながら雑だな。
龍「そっか...。あ、そういえばさー、今朝玄関に猫いてさー...」
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