1614に逢いましょう

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『では、次のニュースです。大阪府大阪市、大坂城近くの発掘現場で、10代から20代の女性と見られる人の骨が発見されました。周囲から中近世の鉄砲の弾も出土したことから当初、1614年から15年、大坂の陣での犠牲者ではないかと見られていました。しかし、この人骨を年代測定したところ、なんと2000年代、現代人の骨であることが判明しました。一体どういうことなのでしょうか。……発掘に携わった専門家の方に伺ってみましょう』 『はい。大坂城には、真田信繁の築いた真田丸という出丸があったのですが、我々はその発掘調査を行っておりました。地層の深さ、同時に出土した物品からしても……。また、体も小柄でしたからね、当時の死者であろうとしか思っておりませんでした』 『もしこれが現代の殺人事件だとすると、何らかの方法で殺害後、遺体をその地層に埋めたということになりますが……』 『深い山の中に捨てて、そこがたまたま遺跡だったならともかく、人目につく町中ですからね。コンクリートだって剥がさなきゃならない。発掘した我々から見ても、最近になって土をいじったような形跡はまるで見受けられませんでした』 『本当に不思議ですね。ネット上では既に、「タイムトラベラーが大坂の陣の時代に赴き、そこで戦いに巻き込まれて亡くなったのでは」という声も上がっていますが……これについてはどう思われますか?』 『さあ。我々がはっきり言えるのは、大坂の陣の頃の地層から、現代人の骨を発見した。とにかくそれのみです。あとはなんとも言えませんよ……』 『ありがとうございました。これを受けて警察は、事件、事故の両面から捜査を行うとしています。では、次のニュースです……』
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