真実に近づくのは……

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「よくご存知で。いま璃乃さんは、その猫と似たような状態にあるのです。自分がどこにいるのか、わからなくなっている。――雄伸さん、日菜美さんを呼び戻してください。観察者は多いほうがいいですから」 (なにを言ってるんだろう……?)  三条は混乱した。自分だけ話が見えない。  父親のかけたスマホが通じた。 「日菜美はすぐ帰ってくる」 「では、それまで待ちましょう……」  U8は言った。
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