6.5 助けに来るまで

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しばらく直進し、住宅街の入口に差しかかった時。 「グォォォ!」  黒い鋼の体をした高次元生物が、炎に焼かれながら転校生に迫っていた。 「いた……!」 「アレね。少年、一瞬でいいから、あいつの注意を引き付けて。私が、絶対にやっつけるから」  女の人はそう言うと、ヤツの背後に回りこもうとしているのか、高次元生物がいる道を外れて、別の道を走っていった。 「っ……、やってやんよ」  俺は地面に転がっていた小石を拾い、思い切り高次元生物の頭へ投げつけた。 「そいつから、離れろッ!」  俺は、必死に声を張り……高次元生物の注意を引き付けた。  大事な友達を……守るために。  俺の光を、俺の幼なじみを、そして……。  俺のライバルを、助けるために。  この行動は、俺が大事な人を見つけたっていう成長の証だったんだ。
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