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私が尋ねると、眞冬くんは、すぐに笑顔に戻った。
どうしたんだろう。眞冬くん、赤は苦手だったのかな?
私がそう心の中で思うと、眞冬くんは慌てて首を横に振った。
「赤、別に嫌いじゃねぇよ!むしろ、好きだよ。主人公の色だろ、あれ」
「あ……もしかして、日曜日にやってるヒーローアニメの話?」
「お、おう!家でさ、妹と兄ちゃんと見てるんだ。マジカルセイバーだよな?」
眞冬くんの言葉に、私は元気よく頷く。
マジカルセイバーっていうのは、魔法を使って町のみんなを魔界の悪い人たちから守る正義のヒーロー。
赤いマントを翻して、強い相手にも怖がらずに立ち向かっていく、かっこいい正義の味方。
そのかっこよさに、私も憧れてるんだ。
「マジカルセイバー、俺も好きだよ。憧れてる」
「あ、眞冬くんも?」
「おう。……あんな風にさ、大事な人を軽々守れるようになりたい。俺、そう思うよ」
眞冬くんはそう言って、照れくさそうに笑う。
最近気がついたんだけど、眞冬くん、前よりも人前で笑うようになった。しかも楽しそうに。
アビリティが制御できなくて、苦しい時もあるみたいだけど、それでもこうして笑ってくれているのを見ると、諦めずに友達になって良かったって思う。
眞冬くんが元気に笑ってくれると、私も嬉しいんだ。
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