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「春花……」
眞冬くんが、目を見開いてしてこっちを見てる。何だろう、驚いてる?
「どうしたの?」
「いや……なんでもない」
眞冬くんは、少し頬を染めながら、黒板の方を向いてしまった。
「はぁ……たく、俺のアビリティが何だか、覚える気ないのかよ……」
眞冬くんがボソボソと呟くのが耳に入ってくる。
えっと、眞冬くんのアビリティは『心を読む』ことだよね?それを覚える気がないってことは……?
私は少し首を傾げて考えて……ようやく気づいた。
さっき思ったこと、眞冬くんに筒抜けだ!!
うう、ちょっと恥ずかしいかも…………。
……でも、嘘じゃないもん。眞冬くんが笑うと、私も嬉しいのは本当のこと。
眞冬くんは、私の大事な友達だからね!
「……春花」
「眞冬くん、何?」
「ちょーっと、黙ってくれねえか?」
「え?」
「全部、『聞こえて』んだよ!心の声!わざとか?わざとなのか!?」
眞冬くんは顔を赤くしながら、私に顔を近づける。
その火照った頬を見て、私もだんだん恥ずかしくなってくる。
や、やっぱり、私、恥ずかしいこと言っちゃってたかな……!?
心の中の声だけど!!
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