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「そうだったんだ……!疑ってごめんなさい!」  私が慌てて頭を下げると、輝樹お兄さんは明るく笑って「いいよ。気にしなくて」なんて言っていた。  人は見かけによらないんだな……気をつけなきゃ。  しばらくして、家の奥からお父さんがやってきた。  普段はカッチリとしたスーツを着てるけど、今日はバーベキューだから、動きやすいTシャツとジーンズ姿。 「お待たせ、春花」 「あ!お父さん、遅いよ!」 「はは、ごめんごめん。皆さんもお待たせしました」 「いえ、今来たところなので。気にしないで下さい」  輝樹お兄さんは朗らかに微笑んで、「車があるので、乗ってください」と、私達を促してくれた。 「春花、行こうか」 「うん!」  みんなと過ごすバーベキュー……きっとすごく楽しい時間になるよね!  私はウキウキしながら、輝樹お兄さんの車に乗って、眞冬くんの家に向かった。
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