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「はぁっ?い、いや、何でもねぇよ!」
「そうなの?あ、お熱ない?」
「ないよ。朝、検温したろ?大丈夫だって。ほら、そんなことより……お兄さんとお姉さんにご挨拶しろ」
「はーい!」
眞冬くんに促されて、女の子は眞冬くんから離れて元気よく手を挙げた。
「瀧 歩咲です!5歳!よろしくお願いします!」
私は、元気いっぱいな歩咲ちゃんの前にしゃがんで、視線を合わせてにっこり笑った。
「私、北原春花!歩咲ちゃん、よろしくね」
「うん!よろしくね、春花お姉ちゃん!」
私の隣に夏実さんと千秋くんもやって来て、それぞれ自己紹介する。
「僕は千秋。志野千秋って言うんだ。よろしくね」
「瀬野夏実だよ。よろしくね、歩咲ちゃん」
お兄さんとお姉さんを目の前にして、歩咲ちゃんは満足そうに笑った。
「えへへー!みんな歩咲のお友達!眞冬にぃ、友達できたー!」
はしゃぎながら、再び眞冬くんに抱きつく歩咲ちゃんを受け止めながら、眞冬くんは優しい顔で笑った。
「あゆ、良かったな」
「うん!良かったー!」
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