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バーベキューが始まって、私は施設の子ども達と一緒にお肉を頬張った。
輝樹お兄さんが言ってたように、良いお肉を使ってるみたいで、みんな本当に美味しそうに食べてた。私としては……いつも家で食べてるお肉と変わらないような気がしたけど、それでも美味しかったんだ。
「眞冬、野菜も食べなさいよ」
夏実さんが、眞冬くんに声を掛けながら焼けたピーマンを彼のお皿に乗っける。
「げ、ピーマン……何すんだよ、夏実!」
「お肉ばっかり食べてると、健康に悪いでしょ?緑のお野菜は体にいいって、先生も言ってたじゃない」
「俺がピーマン苦手なの知ってるくせに!この悪魔!鬼ー!」
眞冬くんが必死に抵抗しているのを見て、私は何だか可笑しくてクスクスと笑っちゃった。
すると、千秋くんが私の隣に来て、声を掛けてくれたんだ。
「春花ちゃん、ちゃんとお肉食べられてる?」
「あ、うん!千秋くんは?」
「食べてるよ。すごいね、このお肉……美味しくて、びっくりしちゃった」
「うん!いつも食べてるやつと同じで、すっごく美味しいよね!」
私がそう言うと、千秋くんは少し苦笑いしながら
「やっぱり、春花ちゃんの家ってお金持ちなんだな……」
と、呟いた。
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