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 ゲストルームの反対側にある、桜の大木の絵の向かい側の部屋が私の部屋。同じ2階にあったけど、子どもの足だと少し遠い。私は千秋くんを引っ張りながら、パタパタと廊下を歩いた。  部屋の前に着いて、白いドアを開けると、ピンク色の花柄の壁紙と、ゲストルームのものより少し大きなベッドが目に入る。ここでなら、千秋くんと一緒に寝ても大丈夫そう。 「千秋くん、入って!」  私は千秋くんの手を元気に引いて、部屋の中へと招き入れた。そして、部屋の中心に置かれた白いローテーブルの近くに、ウサギの形をしたクッションを二つ、座布団代わりに置く。 「これに座っていいよ!」 「え、でもウサギが……」  可哀そう……と、千秋くんが言いきる前に、私はウサギの上に思いっきり腰を下ろす。それを見た千秋くんは、少し遠慮しながらウサギの上に座った。千秋くん、ぼそりと、ごめんねって言ってたような……。ウサギに謝ってたのかな。千秋くんって、優しいんだな。  そんなことを考えていたら、千秋くんのことをまじまじと見てしまっていたみたいで、 「あ、あの……何、見てるの?」  千秋くんが、気まずそうにこちらを見つめていた。
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