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「えー……。もっと、おばあちゃんとお話したいよ」
「あら、千秋くんが湯冷めして、風邪を引いてもいいのかい?」
「う……それはダメ!」
「そうだろう?なら、今日はおやすみ。また明日、お話してあげるから」
「……うん。約束だよ!」
私はおばあちゃんと指切りして、千秋くんに駆け寄ると、その手を引いた。
「風邪ひいちゃう前に、お布団に行こ!」
「あ……う、うん!」
私は、千秋くんを連れてリビングを出た。
扉を閉める直前、
「ふふ。春花も、大人になってきたねえ」
おばあちゃんの声が、かすかに聞こえた。
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