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「え?僕が、綺麗……?」
千秋くんの目がまん丸になる。
ビックリした様子の千秋くんに、私は微笑みながら声だけで頷いた。
「うん!千秋くんの瞳、宝石みたいに綺麗。それからね、アビリティも綺麗だったよ」
「アビリティも……。そんなこと、思ったことも言われたこともなかった」
「そうなの?」
「うん……。みんな、僕の『炎』を嫌ってたから。そんな自分のアビリティが、僕も嫌いだった。だから、綺麗だなんて……」
「そっか……。私は好きだよ!千秋くんのアビリティ、すごく綺麗で好き」
「好き……?」
「うん!千秋くんの『炎』、大好き!」
大好き。私がそう言うと、千秋くんは照れくさそうに目を伏せながら、ごにょごにょと呟く。
「僕も……春花ちゃんの『桜』、好きだよ。綺麗だし、誰かを守れる力だし……」
「えへへ……、ありがと!あ、千秋くんの力もそうだよね!誰かを守れる強い力!」
「え、そうかな……」
「そうだよ!……あ、分かった。だから綺麗なんだ!千秋くんが、誰かを守れる優しい人だから、アビリティも綺麗なんだよ!絶対そう!」
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