7人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
「なんでそんなこと言うの?作れるもん!思い出いっぱい作るんだもん!」
「だから、そんなもんできねえよ。人の心が『読めない』奴らなんて、たかが知れてるだろ。すれ違って、喧嘩して終わりだっての」
「そんなことないもん!相手の心が分からなくても、仲良くできるもん!」
「できねえよ。現に今、俺達、喧嘩してるだろ。相手の心が分からなきゃ、仲良くなんてできねえよ!」
「っ……で、でも」
「でももへちまもねえよ。北原には分かんないだろうけど」
そう言うと、眞冬くんは、ふいっとそっぽを向いてしまった。
私はというと、悔しくって唇を噛みしめてしまう。
なんで眞冬くんは、みんなと仲良くなんてできないなんて言うんだろう。心が分からなくても、相手と仲良くすることはできるのに。
私、仲良くしたいよ。クラスのみんなとも、眞冬くんとも。
だって、眞冬くんも、大事なクラスメイトの1人だもん。仲が悪いまま卒業するなんて、絶対に嫌!
でも、どうしたら仲良くなれるかなあ。
最初のコメントを投稿しよう!