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 ……でも、かっこいい顔がなかなか作れない。どうしても、口元がにやけちゃう。  だって、嬉しいんだもん!千秋くんと一緒のクラスになれて、とってもワクワクしちゃうんだもん!  きっと、一緒に色んなことができるよね。休み時間も一緒に遊べるし、給食も、掃除も、係活動も……。  勉強は少し嫌だけど、千秋くんと一緒なら、きっと楽しい!  私が、これから先の学校生活を想像してニヤニヤしてると、隣の席から、溜息が聞こえてきたんだ。 「北原さ、そいつのこと、すっげえ好きなんだな」  眞冬くんは、そう言って呆れた顔を私に向ける。 「うん!そうだよ?」  眞冬くんがどうして呆れ顔なのか分からなかった私は、元気に頷いた後に首を傾げた。 「なんで、そんな顔するの?」  私が尋ねると、眞冬くんは眉間にしわを寄せながら、私に質問し返してきたんだ。 「逆に、なんでそんなに嬉しそうな顔できるんだよ」 「え?だって……好きって良いことだもん。好きなもののこと考えると、ふわふわーって嬉しくなるでしょ?」  然も当然のように答えると、眞冬くんは、乾いた笑いを漏らした。  笑ってるのに、目は全然嬉しそうじゃない。
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