3

12/28

7人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
「私、諦めない。眞冬くんと仲良くなれるように、頑張ってみる!」 「う、うん。……応援、してる。あ、でも……」  千秋くんは、頬を赤くしたまま俯く。 「でも?」  私が彼の顔を覗き込みながら尋ねると、千秋くんは小さな声で呟いたんだ。 「僕とも……仲良くしてくれると、嬉しいかなって……」 「あ……、ふふっ!もちろんだよ!」  私は千秋くんに微笑んで、彼の手を引いて走り出した。 「は、春花ちゃん!?」  びっくりした声を出す千秋くんに振り返って、私は明るい声で自分の気持ちを伝える。 「いっぱい、いっぱい、仲良くしよ!」 「っ……、うん!」  後ろから、千秋くんの大きな返事が聞こえた。  千秋くんと一緒の学校生活、すごく楽しみだな。  友達と一緒に居られるのって、なんでこんなにワクワクするんだろう。  眞冬くんにも、教えてあげたいな。この、すっごくキラキラした気持ち。  そのために、絶対に伝えなきゃ。友達になろうって、仲良くしようって。    気持ちを伝えたら、きっと眞冬くんとも仲良くなれるよね。ふふっ、楽しみ!  さっきとは打って変わって、眞冬くんと会えるのが楽しみでワクワクしながら、私は青空の下を走った。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加