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夏実さんはそう言って、優しい微笑みを私に向ける。
夏実さん、私と買い物できたの喜んでくれてたんだ。私のために一緒についてきてくれてたんだとばっかり思ってたから、そう言ってもらえてすごく嬉しい!
私はキラキラした笑顔を夏実さんに向けながら、その両手を勢いよく握った。
「私も!夏実さん、一緒にお買い物してくれて、ありがとう!」
「あ、う、うん……。ふふっ。北原さん、すっごく元気」
夏実さんは穏やかに笑いながら、私の手をほどいて、両手で包み込むように握手をしてくれた。
「私ね、北原さんが友達になってくれて嬉しかったんだ。私と同じ目線に立ってくれる子、あんまりいなかったから」
「あ……、夏実さん、しっかり者だし、クラスの子たちも、みんな夏実さんを頼ってる感じだもんね。……あ、いいこと思いついた!」
「いいこと?」
不思議そうな顔をする夏実さんに、私はにいっと笑って元気よく頷く。
私、思いついたんだ。夏実さんと、もっと仲良くなる方法。
「夏実さん、私のこと頼っていいよ!」
「え?」
「夏実さん、みんなに頼りにされてるでしょ。頼られるだけじゃ疲れちゃうから、私が夏実さんを支えるの!だからね、疲れたら私に寄りかかっていいよ!」
私は明るく笑いながら、自信満々にそう宣言した。
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