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言葉
「別れよう」
長年付き合っていた彼女に振られた。
「突然こんな事言ってごめん。本当にごめん」
「◯◯くん、優しいから甘えちゃって。そんな自分が惨めに思えてきて、本当にごめん。ごめん、ごめんね」
そんな事言わないでくれ。
「分かった、別れようか」
僕が優しい笑みを浮かべれば、君は更に泣いてしまって。
溢れる涙を袖で拭いながら「本当にごめんね」と何度も謝った。
家に帰っては、ベッドにダイブする。
長年付き合っていた彼女に振られた。
ごめんね、ごめんね、ごめんね。
そんな言葉が脳内にまとわりつく。
違う。
そんな言葉が欲しい訳じゃない。
ごめんね、ごめんね、ごめんね。呪いのようにまとわりつく。
頬をつたる涙が僕の感情を示していた。
今までありがとう。そう伝えさせて。
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