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『あなた、椿田さんだって20も上なんだから、いつ何があるか分からないのよ?あんまり言いたくないけど。何かあってから、やっぱり子供が居たら良かったってならないように』
――――母が言うのも分かるけど。
わたしが、我儘なのかな。
この人と付き合うまで彼氏も居なかったし、デートもしたことなかったんだから、もう少し、というか……ずっと今みたいに過ごしたいと思ってしまう。
「お月見なぁ……つっても月見団子くらいしか思いつかねえな」
「今の時期、なんでも月見ってついてますよね。ファーストフードでも。お菓子でも」
「そうだなぁ。なんか、食いたいモンとかあるか?夕飯」
「うーん……昨日シチュー作った残りがあるから、それで済ませられるかなと思ってたんですけど」
「じゃあ、それに月見なんちゃらみたいなハンバーガーとか買ってって、それで食うか。俺はなんかつまみになるようなサイドメニューでもあればいいから」
美味しそうだけど、でも……と考えていると彼が言った。
「あのな、体のこと心配してくれるのは有難いけどな?たまにはそういう適当な夕飯でもいいだろ」
「……それも分かりますけど」
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