文化祭クライシス

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「はぁ……」  もういいや、忘れよう。  そう吐息を吐きながら、彼の中で想いを整理しかけた時だった。  ガラガラ……  突然教室の扉が開かれた。  騒がしい教室がその音のあと、一瞬で静まり返った。  どうやら担任の荻浦先生が職員会議を終え戻って来たようだった。  そして教壇へ立つなり、彼から信じられない言葉が生徒達へ向けて発せられたのだ。 「えぇえええええええええええええええ!?」 「いや、嘘でしょ」 「マジ」 「マジ?」  それを聞いた生徒達はいちようにザワついた。 「ちょっ、それってヤバいっしょ」 「なにげにヤバくない?」  いや、この教室だけではない……。  程なくして学園中の生徒が一斉に騒ぎ始める声があちこちから聞こえた。  彼のさっきの悩みなど吹き飛ばす程のそんな衝撃的な話が学校側から伝えられたのだから。  皆が同じ言葉『ありえな~~い』と連発していた。    学校の指令それは、二学期の中間テストで赤点の者が一人でも出た場合、秋のは中止という内容だった。  彼等のはこの時を持って幕を開けた。
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