再会

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2.  ドアを開けて、電気を点ける。 ワンルームタイプの、女子高校生が住んでいる部屋とは思えない殺風景な部屋が浮かび上がる。  靴を脱いで上がって、制服から部屋着に着替えた。 そろそろ夜はTシャツだと寒い。 スウェットを出そうと思ってクローゼットを開けたら、視界に真っ白なパーカーが飛び込んできた。 「あー…、そうだ。明日か…」  指定はカジュアルだからと言われ、用意したのはゆるめのジーンズとチェックのシャツ、その上からこのパーカーを着ればラインは隠せる。 スニーカーとキャップを合わせたら、ちょっと見たくらいでは男にしか見えないだろう。  お昼に駅の改札で待ち合わせ。食事をして映画を観る。 「何だっけ、他にも何かあったような…」 バックパックからスマホを引っ張り出して、メッセージを確認する。 「これだ…えーと…映画のあとはカフェデート…」 『相手は初めてなので全般的にアキがリードすること』…ということは支払いその他全部こっち持ちだ。 「で?…駅まで送って…希望はほっぺた、か…」 キスは別料金なのに、して欲しがる子は案外多い。  私なんかとキスして何が面白いのかな、とは思うけど。  相手が満足してお金を払うのならそれでいい。こっちは別に構わない。  胸の奥のほうが痛んだような気がしたけど。 きっと気のせいだ。お腹が減ってるからだと思い直した。  奥からスウェットを掴み出して、クローゼットを閉めた。
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