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私は思い当たる人に連絡してみることにした。
どうか可愛いいたずらであることを願うばかりだ。
あの日記アプリにログインするためには、メールアドレスとパスワードが必要だったのを思い出す。
ならば、私のアカウントにログインするためには、私のメールアドレスとパスワードを入力する必要があるはずだ。
犯人はたぶん、私のメールアドレスを知っていて、しかも私のパスワードを予想できる人物――。
親友のももちゃん。
元彼の阿部。
そのあたりだと思われる。
ちなみに私のパスワードは誕生日の1222に飼い猫の誕生日0627を足した、1849である。
ももちゃんにこの日記アプリをご存知か聞いてみた結果「知ってるけどうちは入れてない」と、いつも通りの短い言葉が返ってきた。
嘘をつく時長文になりがちな、ももちゃんはたぶん、犯人じゃない。
一方阿部は
「知ってる!カップルがよくやるやつ!同じアカウントにログインして交換日記みたいにするやつ!え!やりたいの!?復縁?!遠回しの?!まじか?!やろうか?!いいよ!パスワードはやっぱり記念日?!俺から始めよっか?!いいよ!……続きを読む」
と、いつも通りの長い文章を送ってきた。
「おっけ!ありがと!復縁?!やめとく!」
ざっと2秒で返事を送り、
即ブロックをかましておく。
阿部はこれから会話を続けるのが面倒なので、無罪ってことにしておいた。
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