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近藤の気迫に、アンジュは膝に置いた手に力が入った。
「そもそも、あなたの年齢で、酒、たばこはいけません。
親だって心配するでしょう!!」
「親」というワードに、アンジュの目がクッと開かれた。
「はぁ?あいつらなんて、自分の好き勝手な事ばかりしているじゃない。
パパだって、家に帰ってこない。
今はスペインで、愛人とバカンスを楽しんでいる。
ママはね、彼氏がいるの。
それもママよりずっと若い男で、そっちはギリシアに旅行よ。
二人とも、いつも家にいないの。
私には興味も関心もないって!」
近藤の額に、しわがより深く刻まれた。
「そう、だから、親にチクっても無駄ってこと。
<あら、そうでしたか?>で終わるだけ」
アンジュは勝ち誇ったように言いつのったが、その瞳は暗い。
「だから、私は帰る!!」
アンジュが立ちあがろうとした時、
「ギャゥ!!足・・足・・痛い!ジンジンするぅ!!」
悲鳴が上がり、床に転がった。
床にひっくり返ったアンジュのスカートはまくれ上がり、足をバタバタさせている。
グレーのボクサーショーツが丸見えだ。
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