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「ゆ〜う、りー!!」
「わっ!」
「ちょっ、急に抱きついてこないで」
ていうかホントに初対面なのにパーソナルスペース狭すぎない?この人、大丈夫?めっちゃ心配なんだけど
「おい、離れろ」
「そうだよ〜離れてね!玲君」
「なんだよ。彷徨と翼同じクラスだったんだ。気づかなかった〜」
大丈夫かな?まじでこのお2人さん怒ってる気がするんだけど。特にめっちゃニコニコしてるけどすごいオーラが翼から出てる気がする。ていうか、知り合いだったの?
「え、彷徨と翼ってえっと、玲君だっけ?と知り合いなの?」
「あ?違ぇよ」
「うんうん。ホントにコイツ誰って感じ。だから、悠李君も怖いよね!!離れよっか」
「はぁぁぁぁ!?何言ってんの?」
なんか聞いてる感じだとこの3人知り合いっぽいな。なんか色々あったんだな
「え、ていうかさホントに俺の事覚えてないの?」
「えっと、申し訳ないけど」
「え、じゃあなんでこの2人のことはわかったの?」
「俺らは同じクラスで席が前後だからすぐ仲良くなったんだよ。いいからどけ」
「ちょ、離せ!!」
「はーい静かにしましょうね〜!」
玲君は俺から剥がされてどこかへ連れてかれて行った。
「じゃあ、僕も行ってくるから!ここで大人しく悠李君は待っててね!!」
「わかった」
なんか、これから騒がしくなりそうだな。
そういえば、俺と玲君が知り合いってどういうことだろ。俺はずっとアメリカに住んでたはずだし、玲君と出会ってるとしたらアメリカでしかないんだけど。もしかして、住んでたとか?後で聞いてみよう。
「ねーねー!今さ友達に聞いたんだけど。生徒会役員全員があの転校生君に会いに、この教室に向かって来てるみたいだよ!」
「やば!お顔をご尊顔できるってこと?しかも近くで!!やばい、今日命日だ」
なるほど、だから廊下が少し騒がしいのか。
生徒会役員全員ってすごいな。悲鳴がちょくちょく聞こえるんだけど。ここに来るなら俺は静かな所へ移動しようかな。あ、でもここで大人しく待ってろって翼に言われたな。いや、トイレに行ってたことにしよ。
俺は立ち上がり教室を出ようとした。
「わっっ。いってぇ」
どうやら誰かとぶつかってしまったようだ。
見上げると生徒会長さんがいた。
「あ、すみません。ぶつかってしまって」
「………………」
なんかすごい顔を見つめられてるんだけど。え、もしかして怒らせたかな。
「あの…」
「あ、いや、こちらこそすまん。悪いが玲っているか?」
「玲君だったらさっき友達に連れてかれましたけど」
「これはだいぶまずいですね」
あ、副会長さんだ。それより。まずいって何が?
「あの、何がまずいんですか?」
「いえ、あの転校生になにかされましたか?」
なにか、、抱きつかれたけど特にはないよな
「何もされてませんけど」
「そうですか、、」
なんか生徒会役員全員の顔が曇ってるけど。
「とりあえずまた来る」
「あ、はい」
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