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「ただいま〜!」
「おかえ、り。え、何があったの?」
彷徨と翼がすごい疲れきった表情をしている。逆に玲君はめっちゃ喜んでる?というかさっきよりもめっちゃ元気になってる気がする。
「なんでもねぇよ」
「さっきよりも明らかに疲れきった表情してますけど!?」
「そんなことないよぉ〜」
今回ばかりは絶対気のせいじゃない気がするけど、聞いて欲しくないみたいだから聞かないことにした。
「そういえば玲君。さっき生徒会の人があいに来てたけど」
「あー生徒会ねー!後で行ってくる!ありがと」
「あのさ、まさかだけど生徒会の人達と話しちゃった?」
「え、うん。それがどうしたの?翼」
「いや、なんか言われた?」
「玲君の話しただけだけど。あ、でも最後生徒会役員全員の顔がすごい暗くなってたな。俺なにかしちゃったのかもしれない」
「あいつらがわざわざ会いにね〜」
翼、、あいつらって…先輩だし生徒会の人達だぞ…
「も〜まじで僕だけでもここに残れば良かった〜。これも全て玲君?君のせいだからね」
「はぁぁぁ?なんで俺のせいになるんだよ!?」
「当たり前でしょ!?ちゃんと説明とか聞いてよね」
説明?なんのだ?
「とにかくお前は暴れるな」
「やだね〜!せっかくの機会だもん☆」
せっかくの機会とは、、?
あ、そういえば
「なぁ、玲君ってさ昔アメリカに住んでた?」
「え、!?」
あれ、ちょっと驚いてる?それとも困ってるのか…?
玲君は彷徨と翼を見ると何かを吹っ切ったように口を開いた。
「そうだよ!!なんで分かったの?」
「俺ずっとアメリカに住んでたから、もし玲君と会ったことあるんだとしたら、アメリカでしかありえないからさ」
「そっか」
玲君はちょっとがっかりしているように見えた。
「ねぇ俺達っていつ会ったの?」
「ん〜?それはね〜」
玲君はまたさっきとは違う煽るような表情で彷徨と翼をチラッと見て視線を俺に戻した。
「思い出してくれるまで秘密ね!」
「え〜一生思い出せなさそう」
「うんうん!こいつとの思い出なんて一生思い出さなくていいからね!まず僕、悠李君総受けは好きだけど玲君が入ってくるのはちょっと地雷だから☆」
「ふざけんな!!この腐男子が!!お前いつか悠李君に嫌われるぞ!」
「悠李君は全然理解してないし、理解しても僕を嫌いになることはないから大丈夫☆」
「まじでムカつく!!」
「少しは静かにしろ」
後半ら辺からよく分からなかったけど。翼が玲君と仲が悪いのはわかった。ていうかなんだ翼の無駄にある自信は。
これから彷徨お母さんは忙しくなりそうだな。俺は暖かい目でこの親子を見守っていこう。
「お前変なこと考えてんじゃねぇぞ」
「考えてませんけど」
だからなんで分かるんだよ。
「嘘つけ。明らかに目逸らしただろうが」
「ヒューヒュー」
「口笛で誤魔化すんじゃねぇ」
「ちょっとイチャイチャしないでよ!!」
「お前は少し黙ってろ。ホントうるせぇ」
「ひどい!ねぇ聞いた?黙れだって悠李君」
「聞いてたよ」
「酷いよね!ね、ね!」
「アハハ…」
「うぜぇ」
なんか、このやり取り面白いな。でも新しい友達が出来てよかった。楽しくなりそうだ!
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