記憶の全てを学園で

新入生歓迎会だよぉぉぉ！！

どうやら今日は新入生歓迎会らしい。新入生歓迎会で何をやるかって？どうやら鬼ごっこらしい。こんな金持ちの学園でわざわざなんのために鬼ごっこをやるのかはわかんないけど、俺は全力でやろうと思う。

「悠李君!!一緒に行動しよ！！」
「それは無理だ」
「む、なんでよ彷徨！」
「お前、鬼だろ。俺と悠李は逃げるほうだ」
「ちなみに僕もね☆」
「え！？なんでここでも俺だけ違うわけ？これ明らかに仕組んでるって！！生徒会に抗議してくる！」
「まぁまぁ落ち着いて」
「悠李君は俺と一緒じゃなくて寂しくないの？」
「寂しくないに決まってんだろ。むしろうるせぇやつがいなくなってせいせいしてんだろ」
「ホント、、？」

玲君がすごい悲しげな顔で何かを訴えてくる。
なんだそのつぶらな瞳は。

「そんなこと思ってn」
「思ってるよね〜☆」
「だから思ってn」
「思ってるよね？」

ゔっ、圧が、、すごい。玲君には申し訳ないけど

「…うん………」

あ、めっちゃガッカリしてる。表情コロコロ変わる人多くて面白いな〜。

「俺悠李君のこと信じてたのに!!もういい！俺絶対悠李君のこと捕まえるからね!!!」
「はいはーい！そういうのいいからどっかいってね〜☆」

結構翼って人によって厳しいよな。
あ、そういえば星輝君も逃げる側だっけ？メッセージ送ってみよ。

（星輝君も逃げる側なんだよね？一緒に頑張ろうね）

あれ既読ついたのに返信が無い。案外既読スルーするタイプだったとか？なのかな

「わっ」
「え！わっ！星輝君!!驚かせないでよ」
「ごめ〜ん」
「メッセージ送ったのに既読スルーしてたから怒らせたのかと思ってちょっとビビった。」
「ん〜怒ってないって言ったら嘘になるけどぉ。どうせ僕が何に怒ってるかもわかんないだろうし。怒ってもしょうがないかなぁって」

え、ホントに怒ってたの？なんかちょっと煽り入れてくんの酷くない？俺だってそのくらい分かるし！

「そのくらい分かる！バカにするなって顔してるね。ホントに分かるの？」
「分かる……と思う」
「へぇ〜じゃあ言ってみてよ」

やばいな。わかんない。でもわかんないって言ったら余計怒らせそうだな。
1から思い出すんだ。今までの出来事を！

………ダメだ。諦めよ

「その、、わかんないです」
「ふーん。悠李にはやっぱりわかんないよねぇ」
「申し訳ないです……教えてください」
「もう！仕方ないから教えてあげる！」
「ありがとうございます、、」
「悠李さ、自分から呼び捨てで呼べって言った癖になんで僕のこと呼び捨てで呼んでないの？」
「それは…」
「彷徨とかは呼び捨てじゃん((ﾎﾞｿｯ…」

俺は無理強いして呼び捨てさせたくせに俺は呼び捨てしてないって最低じゃん…

「ごめんね。星輝はちゃんと俺の事呼び捨てしてくれてるもんね」
「うん…許して欲しい？」
「うん」
「じゃあこれから僕のことを絶対に呼び捨てで呼ぶこと！」
「わかった」
「それと今度俺と一緒に出かけること！」
「うん？そんなんでいいの？」
「うん！」
「わかった」
「あ、あともう1個だけあるんだけど」

うん？結構条件多いな…。まぁ俺が悪いんだけど

「今日、その逃げ切れたらご褒美欲しいな…なんちゃって…」
「ご褒美？」
「あ、やっぱりなし！取り消す！」
「いいの？俺ちゃんとご褒美あげるよ？」
「ゔっ、、」
「いいの？ホントに？」
「………やっぱり、、欲しいです」
「うん。わかった」
「ホント…ずるいよね((ﾎﾞｿｯ…」
「なんか言った？」
「ううん」

やっぱり星輝はお願いすることが可愛いな

「頑張って逃げ切ろうねぇ！」
「うん！」