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立ち上がると手招きしてるホストみたいな人がいた。
「えっと、何言えばいいんですか?」
「適当にそれっぽいこと言っといてくれればいいよ☆」
いや、ウインクやめて、てか、適当て。
「はぁ〜分かりました」
「え、今ため息ついたよね?」
「行ってきます」
「えっ、ちょっと」
後ろでなんか言ってる気がするけどとりあえず無視することにした。
「春の息吹が感じられる今日………
…………以上をもちまして、新入生代表の挨拶とさせていただきます」
(大丈夫かこれマジで何も考えずに適当に言ったけど。)
「ねぇ、あんな人いたっけ。ちょーカッコイイんだけど」
「やばぁ、イケメンすぎる」
俺はぱぱっと終わらせて壇上を降りた。
「お疲れ様です」
「あ、えと副会長さん」
「急でしたが、対応ありがとうございます」
「いえ、なんか勝手に口が動いた、みたいな感じなんで。全然大丈夫ですよ!」
思わず思ったことを口にした。副会長さんはすごく驚いた表情を見せた。
(俺そんなに変なこと言ったか?)
「どうしました?」
「いえ、なんでもありません。」
副会長さんはすごいニコニコした顔に戻った。
「そうですか」
(こういう人に限って怖かったりするんだろうか)
「それでは、また」
「はい」
(またとは言いつつ、生徒会の人と関わることなんて今後ないだろうな)
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