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「おい。てめぇ」
「バ、バレた」
そんな曲がり角の方からからカメラ持って連射されたら誰でも気づくだろ。
「俺のことは気にせず、そのまま続けてよね♪」
「ひょ、なにひってんの!?」
え、続けるの?俺の意思は?
「はなひて」
「ははっ、おもしれぇつら」
「凄い。最高だ。これは部長に早くおすそ分けしないと。ふへへっ、かなゆう推せるー!!」
なんだこれ、カオスすぎる。もうこのまま好きにさせてても、、、
「いいわけあるかー!!」
「何だ急に」
「いや、この人誰!?」
「あ〜、こいt」
「どうも〜♪悠李君!!僕は柊翼だよ♪」
顔にあった可愛い名前だな。その、ちょっと変わってるけど。ていうか、話し遮られて彷徨君が怒っちゃたじゃないか。
「なんで名前知ってんの?」
「そりゃ入学式の時に呼ばれてたし、僕は君と同じクラスで悠李君の後ろの席だからね☆パチンッ」
顔はいいから誰かしらこのウインクが刺さる人はいるんだろうな。そんなことより、後ろの席って言った?てことは彷徨の隣の席の人か。全然気づかなかった。
「ちなみにそこの彷徨君のルームメイトでもありまーす!!」
「へ〜この人が、てことは君が腐男子君か」
何故かすごく笑顔になる翼君。
「まさか、僕のことを彷徨君が悠李君に話してくれてるなんてね♪」
「そういえばよ、こいつ腐男子を知らねぇらしいんだ。」
「えぇぇぇぇ!!この学園に来てそれ知らないことかいるんだ!? 仕方ないか僕が教えてあげよう☆」
オーバーリアクションすぎだろ。そんなに珍しいわけ!?なんかムカつくんだけど。
「腐男子っていうのはねこういうのが大好きな人のことを言うんだよ」
翼は先程の俺と彷徨とのじゃれ合いの写真を見せてきた。
「このただのじゃれ合いが好きなのか?」
「むむ、じゃれ合いなんかじゃないよ!!」
「うるせぇ」
じゃあなんなんだろうか。、、ダメだ全然わからん。
「ごめん、わからん」
「少しは考えてくれても良くない!?」
「あのね、簡単に言うと彷徨君と悠李君のカップリングを作って、そういう感じの同人誌を沢山作ってるんだ。」
カップリング、、同人誌、、、やばいわからん。これ以上聞いても多分無駄だろう。だから俺は満面の笑みで答えることにした。
「なるほどな、すごい分かりやすかったよ!!」
「ねぇ、ホントにわかってる?」
「ん?当たり前だろ?この目が嘘をついてるように見えるのか?」
俺は頬を掴んで目を合わせた。
「すごい笑顔だし、相変わらずイケメンだね。高く売れそうだから撮らせて貰うね」
パシャ
「おい、さすがのお前でも許させねぇぞ」
「も〜冗談だよ♪」
相変わらず…?どういうことだろうか。それに、彷徨と翼はずっと前から仲がいいような感じだ。あ、でも中学の時同じ学園にいた訳だからおかしくはないのか。
「なぁ翼、俺たちって昔会ったことある?」
翼と彷徨は目を大きく見開いたかと思えば少しづつ元の表情へと戻した。てか、なんで彷徨まで驚いてんの。
「ないよぉ〜」
「そっか、だよな〜」
「そんなことよりお前早く寮長にも挨拶行かねぇと行けないんじゃねぇのか」
「あ、忘れてた。案内よろしく!彷徨」
「仕方ねぇな」
彷徨ってやっぱり面倒見いいよな。見習おう。
「やったー!彷徨イケメーン!!」
「たくっ、お前ってやつは、、」
「じゃあ行ってくるね翼」
「うん。またね〜!」
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