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その時、急に順平が腰を力強く跳ね上げた。その勢いで下の入口から中ほどまでいっぱいに咥えこんでいた芯は、その根元までがずっぽりと、洋太の敏感なところを擦って最奥まで全部入ってしまった。
「んあっ?! 順、平……な、に、すん……!」
「……訂正だ。 悪い……もう、我慢できねえ……動くぞ……っ」
「え……は? ま、待って……まだっ、心の、準備が……ああっ!」
またがった腰の下から強靭な腹筋のバネで何度も何度も激しく突き上げられ、その度に、奥をどろどろに灼熱した太い鉄の棒のような芯に貫かれ、荒々しく掻き回される。
強く打ちつける音に合わせて、柔らかい内側の一番感じやすい箇所をピンポイントにこすられ、脳天まで突き抜けるような激しすぎる快感に呼吸がうまく出来ない。
「あ、ああっ…‼ や、これだめっ……順平っ! 無理、だよぉっ!」
荒馬の背から振り落とされまいと必死で縋りつく少年のように、わななく両手を鋼のような筋骨隆々たる胴体に突っ張り、前後左右へ好き放題に揺らされる腰への刺激を少しでも和らげようと試みる。
そんな洋太の努力を無にするように、凶暴な快楽の洪水が腰から全身を感電させながら串刺しにして、洋太はぞくぞく震えながら、自分でもわけのわからない涙と涎を流しつつ、とめどなく喘いだ。
「はあっ……! もう、だ、めえっ……ああっ! 順平ぇ……も、ゆるし……あああっ‼」
限界を超えた快感から逃げようにも、大きくて硬いブロンズ像の手のような、肉に食い込む男の指先の筋肉に容赦なく腰をがっちりと固定され、そのままがくんがくん内と外から揺さぶられ続ける。
順平が腰を動かしながら器用に上体をもたげて、すでに痛いほど敏感になった洋太のピンク色の突起に赤子のように吸い付き、執拗にねぶる。残ったもう片方も空いているほうの手の指で摘まんでこね回すと、そのたびに洋太の腰が水滴をまとわせながら跳ねた。
「……ひぅ、んっ! も……しにそ、っ……! 刺激っ、強すぎて……しんじゃうぅ……っ‼ 順平ぇえ、あ……あああっ……‼」
お湯しぶきを上げながら体ごと突き上げ揺らされるたびに、視界の隅にはちらちらと、鏡の中で腰を振りながら、あまりの快感に泣いて叫んでいる自分の姿が小さく映っていて、洋太は息も出来ないほどの羞恥と背徳的な興奮に頭がどうにかなりそうだった。
「い、やだぁ……こんな、格好で……恥ずかし、からっ……見られたく、ない、のにぃ……!」
「なんで、そんなこと言う……? こんなにっ、お前は、綺麗なのに……っ」
「や……いま、顔、見ない、でっ……お願い、順平ぇ……っ」
自分のツボを知り尽くした相手から三カ所同時に敏感なところを責められ続け、中心には触られてもいないのに、洋太はまた何度目かであえなく達してしまった。男なのに、後ろと胸への刺激だけでこんなに何度も吐き出してしまうなんて、自分はどこかおかしいのではないか……? 恥ずかしさに震えた。
バキバキ割れた順平の腹筋の前で控えめにそそり立って、もう何度達したかわからない自分の芯から、たらりたらりと流れ出たそれが、こぼれ落ちた涙と一緒にお湯に混じっている。
絶え間ない快感で気が狂いそう――。
「可愛いよ、洋太……っ、は……好き、だ……オレは、お前しか、欲しくないんだ……っ」
「はあっ……オレも、好き……順平……はあっ、大好きぃ……っ‼ あああっ‼」
紅潮し、涙と涎で濡れ乱れて、短い黒髪を貼りつけた洋太の顔や首筋を、愛おしくてたまらない……という表情で順平がいたわるようになでてやる。
そうしながら自分もそろそろ限界が近いのを感じて、汗ばんだ男らしい口元に凄絶な笑みを浮かべた。
優しさに満ちた声色とは逆に、激しい腰の律動を最高潮に高めながら――。
「ほら……洋太っ……気が済むまで、して、いいぞ……! 全部、見ててやる……から、っ!」
「ひあっ、あ……あああっ‼ ああああぁーっ‼」
洋太のきつく締まった一番奥を叩きつけるように、張りつめきった順平の硬い芯が熱い奔流を吐き出して、正面から強く抱き合ったまま、二人はほぼ同時に目が眩むような高みに達した。
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