電子の海、再訪

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 サ終から七年経ったネトゲの運営から「たすけてにゃ」というメールが届いた。ログインを試みると、世界の様子は最後の日のままだった。青い空、白い砂浜、角の生えた双頭のサメ。こんなエネミーはいなかったはずだが?! 臨戦態勢をとろうとしたら、轟音とともに砲弾がサメの頭を潰した。見ると、このゲームのマスコット「ニャンプ」を乗せた軍艦がこちらに向かってくる。 「勇者サマがいるにゃ!」 「やったのにゃ! 勇者サマの世界に通信機が繋がったのにゃ!」 こいつら、そんなもの作れたのか! 先ほどのサメといい、ニャンプ文明の発展といい、この世界にも変化があったらしい。新たな冒険の予感を胸に、俺はニャンプ達に手を振った。
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