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・・・20年前かな・・・
啓子の頭を腕に乗せて 孝明は昔話を始めた
酒井と言う友人が居るんだ 大学からの付き合いで
私は父親の会社に卒業と同時に こちらで働いて
酒井は東京で 就職していたのが こちらで
営業所を立ち上げる様に言われて 転勤して来て
私が 商工会に紹介した事で営業所が軌道に乗って
酒井はそのまま 所長に収まって その頃から
月に1度飲む様に成って 酒を飲んだら運転できないだろう
何時の間にか 我が家か酒井の家で 飲む様に成って
40に成った頃だったかな 何かの雑誌を開いたら
不倫特集と書いて有って その頃芸能人の不倫が
スクープされて 昼のTVは そのニュースばっかりで
又かと 閉じようとした時
ーー妻が 他人に・・・・ーー
そんな文字が目に入って
もう一度読み直したんだ そこでは 不倫はいけない
二人で永遠を誓った仲で 不倫することは相手に対する裏切りだと
書いて有って その頃 私の秘書をしている娘と
2年程付き合っていた頃で 少し考えてしまったよ
女房も 月に1度か2度は抱いていたけど 若い娘を知って
自分の好み通りに育てて 私の下で喘ぐ姿に溺れて居てね
房江は気が付いていただろうけど 何も言わなかったな
その娘は 本を読んだ2年後かな 結婚して私の許から
去って行った その頃から 時々あの本を読み直した事を
違うな 妻が他人にと言う フレーズが頭の中に出て来てね
まだインターネットも出始めた時で情報が無くて
仕事の帰りに 神田の本屋街に出かけて 妻を他人に
抱かせるそんな本を探してみて 2冊買って帰って
読んで見たんだ 旦那の見てる前で 奥さんを抱かせたり
夫婦交換の体験談や 夫婦交換の呼びかけ
中には自分の奥さんを抱いて欲しいと言う 書き込みも有って
読んでいる内 女房が他の男に抱かれる姿を想像して
その頃は 時々そんな事が頭を過っていたんだ
女房も啓子さんと同じで 肌がきめ細かく白くて
体型も同じように ぽっちゃりした女だった
求めると嬉しそうに足を開くけど 自分から積極的に
動く女では無かったな・・・
それ程 好きでは無いと思っていたんだ あの日まで
啓子が目を開け 孝明に視線を送るのを受け
孝明が頷いて 話しが続いた
酒井が俺の家で飲んでいて 房江が風呂へ行って
二人に成った時 房江が女らしいと漏らすのを聞いた時
酒井に房江を 目の前で抱かせて見ようと 決めて
準備を始めたんだ 2か月掛けて 飲んでいる時
酒井には 酒井が訪ねて来ると房江の機嫌が良く成って
服装も変わると 言ってね 房江には 酒井が家に
来るのは 房江に合いたいから 俺たち二人の時に
酒井が 房江は可愛い 独り身ならデートに誘うと
言ってると 吹き込んで 最初は笑っていたのが
3週目位から 変わって来て
1か月位立った頃かな 我が家で飲んでいる時に
二人が意識しているのが 手に取る様に分かって
女房普段は スラックスを履いているのが
少しおしゃれな膝上のスカートを履いたり
美容院で髪を奇麗にして 胸元が開いたシャツを着て
酒井に前屈みでお酌する様に成ってね 次に飲む時
実行して見ようと決めてあの週は
暫く振りにワクワクした週だったな
週末来るのが遅く感じたよ
此処の支配人に頼んで あの酒を半分
分けて貰って用意して 土曜日を迎えたんだ
何時もの様に 外で飲んで タクシーで家に
向かう前に 電話を入れて 酒井を連れて帰ると
言ったら 女房が嬉しそうな声で 待ってると
言うのを聞いて 今夜・・・・思ったね
家に帰って 娘はもう自分の部屋に入って 寝ているから
リビングで 最初はビールを飲んで それから
支配人から貰った酒を見せて 滅多に手に入らない酒と
二人に言ってから 湯呑にたっぷり注いで
お湯割りにして出して 女房が口を付けて
美味しいと直ぐに 飲み干してくれて 私も直ぐお替りを
作って渡して 酒井も直ぐ飲んだから 二人に2杯それも
結構濃い酒を飲ませる事出来て 私は1杯を ちびちび飲んで
酒井と話をしながら、二人の様子を窺っていたよ
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