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四人の意見は同じだった。手紙は裏庭に埋め戻した。
前田部長は応忍に戻るバスの時間を見に行き、あたしたちは玄関で待った。謎が解けたのに、畠山さんは元気がなかった。
「畠山さん」
ヴィオラが真面目な顔で向き直る。
「男性教師の苗字は、畠山ですね」
「……秋山さんには何でも見えるみたいね」
畠山さんは、うなだれていた。
「パパとママは同じ教育大学で交際し、二人が芦乃原と応忍の教員だった時に結婚したんです」
木枯らしがまた銀杏の葉を運ぶ。畠山さんは一枚を拾い、大きく息をついた。
「二人は結婚して教員を辞め、塾講師になりました。それが不思議でしたが、私が応忍に入って銀杏伝説を知り、パパとママの話とすぐわかったんです。応忍ではママが嫉妬して身重のヒカルさんを退学させたって、当時話題になったみたい。二人は一切申し開きせず、それが事実を認めたと思われ、生徒の信望を失い学校を去ったと伝わってます」
呪いの札という作り話も心ない噂から生まれたのだろう。
「パパとママは私以外に子供を作ろうとしてできなかったそうです。じゃあなぜ私だけ産まれたの? やっと見つけた答えがこれです。ヒカルさんが産んだ子をパパとママが引き取ったとしたら……」
畠山さんが言葉を切り、秋晴れの空を見上げる。
涙があふれ、頬を濡らした。
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