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「和菓子」×「発泡スチロール」×「幽霊」
京都の和菓子が大好きな私は、今年も祇園祭も楽しみに京都にやって来た。
宵山を満喫したあと、寺町商店街に向かう。
寺町は秀吉が京を守るためにお土居と言う壁を作った時に東側に京の寺を集めたらしい。
だから寺町か。
あまり食べたい和菓子が無いから南に向かう。
あっ
発泡スチロール人力車
何だこれは?
車夫は若い男性だ。
発泡スチロールの人力車何ですか。
そうだ、軽いから引きやすいし、強化してあるから壊れないよ。
一回り100円と書いて有る。
それなら安いかなと思い乗ることにした。
私が乗ると軽快に走り出した。
いつの間にか六道まで来ている。
周りには人影は無い。
お客さん、ここは昔は亡くなった人を捨てる場所だったんだ。
言うなり車夫の姿が消えた。
人力車は坂を凄いスピードで走り出した。
ぶつかる
坂の終わりは寺になっている。
もうダメだ。
しかし何も起こらない、私は一人立っている。
ぞろぞろと人がやって来た。
「あんた運が良かったな、あの車夫は恐ろしい妖怪だ、俺たちは幽霊だけど、あいつにはかなわない」
私は恐怖も忘れて、聞いた。
何と言う妖怪ですか。
「発泡スチロール妖怪だ」
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