告白

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「…………なかなか終わらないね」  ふいに天井を見上げたユウがポツリと呟く。そして、そのままこの沈黙を打ち破った。 「ねえ、ヨウくん。救助が来るまで時間がかかるだろうから、ここで少し話をしない? 色々と話したいこともあるし」  そう言うと、ユウは平らな場所を探し、腰を下ろした。  敵を前に、あまりにも無防備。今なら不利な接近戦でも簡単に殺せる。そう思い、ナイフを握り直す。  ……でも、やはり手は動かなかった。  あんなに感情を荒ぶらせたのに、時おり見せるユウ君の姿に、俺は完全に戦意を削がれていた。  これは俺の抱く感情がそうさせているのだろうが、なぜかユウの情緒も不安定に感じる。一見、落ち着いているようではあるが、時おり不安そうに視線をふらふらと彷徨わせる。大勢の仲間の死を目の当たりにしたショックか、仲間とはぐれた孤独感からか、感情が上手く制御できない。……そんな感じだった。  こんなにも不安定な状態で、また感情が荒ぶれば、次は確実に戦闘になる。けれども、俺は戦闘に入ると同時に心が折れる。……そんな予感がした。  だから、現状を維持するため、あえてユウの提案にのった。俺はナイフをしまい、ユウから離れた場所に腰を下ろした。 「まずは、オレたちのことを教えてあげるよ。でも、まあ、ある程度は知ってるとおもうけど」 「……多少はな」
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