猫の目に抱かれて

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「そんなことないよ。オレの身体に傷が残ってないのは治療薬のおかげだから。地球人に流した治療薬よりも効果が強いから、銃創くらいなら痕さえ残らないんだ。それに、傷だらけの身体を醜いとは思わない。だって、この傷の一つ一つがヨウくんが戦ってきた証なんだから」  そう言って、ユウは不安を打ち消すように軽く唇を重ねてくる。  ……不思議だ。ユウの気持ちが、キスをするたび伝わってくる。今は俺を想う優しさだけが伝わり、劣等感に苛まれていた気持ちが晴れていく。 「あ……、これはオレが撃った傷だね」  唇を離したユウが視線を下げ、右肩の銃創痕を指先でなぞる。そして、そこに唇をあてた。 「――――っ」 「ここも……」  ユウはまるでマーキングでもするみたいに、自分がつけた傷痕に唇を落としていく。肩以外の傷は完全に治っており、もう痛みも何もない。……ないはずなのに、ユウの唇が傷に触れるたびにその感触が強く身体に伝わり、傷痕が負傷直後のような熱をもつ。 「勃ってる」  傷へのマーキングを一通り終えたユウが、俺の耳元に口をあて、吐息のように囁く。そして、ズボンの上から俺のチンコを摩り、指先で形をなぞっていった。  勃っている自覚はあった。だが、それを直接指摘されると、妙に恥ずかしくなってしまう。つい、「うるさい」と、小声で悪態をついてしまうが、ユウはフフッと笑い、撫で続けるだけだ。 「ねえ、オレのも触ってよ」  ユウの股間に手を伸ばす。  触れる前から、そこの変化は見えていた。それは自分に興奮しているという証。それだけでも嬉しいのに、こうやって触ることで更なる実感を得ることができる。  喜びはたちまち興奮に変わり、俺の欲を更に強くする。
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